Safie Engineers' Blog!

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セーフィーの知財研修のお話

この記事はSafie Engineers' Blog! Advent Calendar 11日目の記事です

はじめに

みなさんこんにちは。法務部知財グループの永島です。

セーフィーでは様々な社内研修を行っていますが、今回は知財研修にスポットをあててお話したいと思います。

知財研修ってなに?

知財研修はその名の通り、知的財産に関する研修となります。 一般的な知財研修では一例として以下のようなことを目的として行われることが多いです。

知的財産の理解促進
知的財産(特許、意匠、商標、著作権など)の基礎知識を学び、企業にとっての重要性を理解する。

法的リスクの回避
知財侵害を未然に防ぎ、他社の権利を侵害しないようにする。

知的財産の実務概要理解
出願、中間対応、調査、契約などの知財実務の概要を理解する。

うわー、なんだか難しそう、聞いているうちに眠くなっちゃいそう・・・って内容ですよね。

セーフィーの知財研修

セーフィーの知財研修は「知財をみんなで楽しもう!」をモットーにしています。
楽しみながらも、一般的な知財研修では得られにくい「実情に沿った考え方」と「ネタに気付くカン」を磨くことに重点を置いています。

知財研修を楽しんでもらうための私たちの3つのこだわりを紹介させてください。

  • その1:わかりやすい資料作り

より楽しく受けてもらえるよう、イラストや図表を多用した工夫を凝らした資料作りに取り組んでいます!

  • その2:極力専門用語は使わない

研修を気軽に受けてもらえるよう、専門用語の使用を極力控え、必要な場合はわかりやすい例えを交えて解説するよう心がけています!

  • その3:受講者参加型

研修は基本的にWebで実施しており、研修途中にGoogle Meetの機能を活用したアンケートや、ワーク、ティーブレイクを取り入れることで、受講者がただ聞くだけで終わらない工夫をしています!
ティーブレイクの雑談についてどのテーマの話が聞きたいかアンケートを取っている様子⇒⑨ラテアートはじめましたが一番人気でした(笑)

セーフィーの研修の種類はいくつかあるのですが、そのうち、知財研修は「入社時の研修」と「希望者は誰でも受講できる研修」の2つがあります。

次はそれぞれの知財研修の内容についてお話します。

入社時の知財研修

セーフィーでは入社時の研修がとても充実しています!詳しくはこちらの記事でご紹介しています。

note.com

知財研修も入社時必須の研修となっているのですが、どんな内容かチラ見せ。

入社時の知財研修では主に以下のような内容を学びます。

  • 知的財産権を取得する目的
  • 特許、意匠、商標の基礎的な知識
  • セーフィーで取得した特許権、意匠権、商標権の紹介

入社時の研修では、一般的な知財研修に近い内容を扱いつつ、「知財は事業を守り発展させるために、開発や企画部門だけでなく全員が関わるべき重要なテーマである」というメッセージをしっかりと伝えています。

希望者は誰でも受講できる任意知財研修

任意知財研修は上期2回、下期2回の1年間計4回行います。今まで10回の任意知財研修が開催されています。

テーマ1:基礎編
テーマ2:特許編①特許文献の読み方
テーマ3:特許編②発明の捉え方/良い発明の条件
テーマ4:商標編
テーマ5:Safie知財の現状&今後
テーマ6:契約交渉編
テーマ7:2023知財レビュー/Safieの知財方針
テーマ8:著作権編
テーマ9:2024上期知財レビュー
テーマ10:特許調査編

この研修は希望者のみの任意参加としていますが、セーフィーでは毎回リアルタイムで約100名の社員が参加しています。アーカイブ配信も行っている中でのこの参加人数は、セーフィーの社員数461名(2024年7月時点)の約4分の1に相当します。セーフィー社員の知的財産に対する関心の高さがうかがえますね!

この中で異彩を放っているものといえば「知財レビュー」ですよね。
知財レビューは、上期・下期ごとに出願および登録されたセーフィーの知的財産権の内容を共有する研修です。経営層に関しては別途時間を設けて必須で実施しています。

任意研修のそれぞれの内容については別の回でじっくりお話させてもらえればと思います。

知財研修への想い

ここからは、セーフィーで知財研修をやり始めた当事者である、知財グループGLの渡辺さんに、知財研修への想いを質問形式で聞いてみたいと思います。渡辺さんは、2022年1月に知財担当の1人目としてセーフィーに入社して以来、知財部門の立ち上げから知財の責任者として務めています。

知財研修を始めたきっかけは?

(渡辺) 私が入社した当初、知財に対して理解のある人がほとんどいなかったからです。
知財活動を本格化していくには、周りの協力を得たり、予算を適切に獲得する必要が出てきます。そうなった時、後々苦労するだろうなというのが目に見えていたため、これは早い段階でテコ入れせねばと思いました。

入社時の必須研修に知財研修(基礎編)を入れた理由は?

(渡辺) 基本的な知財リテラシーについては、常に全社員が身に着けている状態にしておきたいからです。
セーフィーは、毎月のように中途社員が入ってきて社員数が増え続けていますので・・・早い段階で確実に聞いてもらえる機会として、入社時の必須研修に目を付けました。
その副産物として、会社として知財を重要視している点はもちろん、知財部門の存在や知財担当の顔についても、初めから知ってもらえるという効果がありました。

知財研修の対象者を開発や企画だけでなく全社員とした理由は?

(渡辺) 近年、知財が影響を及ぼす範囲が広がってきているからです。具体的には、従来から重要である「他社にマネされないようにする」だけでなく、近年は「お客様への訴求力を高める」「会社のイメージを上げる」「社員の士気を高める」「経営に新たな視点を与える」等。その様な時代に対応するため、というのが当初の理由でしたが、やっていく中で思わぬ部門に知財のファンが増えたりするのも、楽しみの1つだったりします。

知財レビュー(半年に1回)を始めたきっかけは?

(渡辺) もっと知財を身近なものとして、当事者意識を持ってもらいたかったからです。知財レビューでは、実際に出願/登録になった件の事例紹介にも力を入れています。
特にセーフィーのようにSaaS系の技術分野では、当事者も「新しいものを生み出している」という自覚が少ない傾向にあるため、知財を通してそれを見える化し、社員の士気を少しでも上げられたらと思っています。

経営層への知財レビューを対面で実施している理由は?

(渡辺) お忙しくてなかなか聞いてもらえないからです(笑)それに、対面ならディスカッションもできて様々な要望を拾うことができ、今後の知財の方針に生かせます。
最近では、全社向けの研修でやったクイズの結果を従業員の意識調査として、経営層にフィードバックすることもあります。この前、知財から距離が遠い筈のCCOや監査役から「実は毎回楽しみにしている」という声を聞いた時は、とても嬉しかったです。

最後に、知財研修への想いを教えてください。

(渡辺) とにかく、まずは知財を楽しんでもらえたらと。いいアイデアって、あれこれ楽しく考える中でたくさん生まれてくるものだと、今までの経験から感じてましたので。
知財に限らず、専門職の世界って素人には中々理解し難いですが、今後も工夫を凝らしていきますので、是非ご期待ください。

おわりに

「知的財産」って聞くと、なんだか専門的で難しそう…と思う人が多いと思います。私たち知財グループは知財研修で少しでもその垣根を取り除くことができればと考えています。

知的財産って、特別なスキルを持った人だけのものじゃなくて、社員全員がちょっとずつ関わることで、もっと強力な武器になります。部署の垣根を越えて学び合えば、きっとお互いに刺激を受けていいアイデアがどんどん生まれるはずです。

私たちはこれからも「知財をみんなで楽しもう!」をモットーにセーフィー独自の知財研修を実施していきます!

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