この記事はSafie Engineers' Blog! Advent Calendar 3日目の記事です
はじめに
こんにちは、第1開発部でサーバーサイドエンジニアをしている坂上(さかうえ)です。今回は2024年新卒エンジニア研修で開発したプロダクト「isai connect」について、その背景や機能を紹介します。
isai connectを作った経緯
2024年新卒エンジニア研修では、「社内課題を解決するプロダクト開発」というテーマについて取り組みました。これは、セーフィーの中で抱えている課題を見つけ、その解決に向けて、要件定義、設計、開発から運用まで一気通貫して取り組むというものです。
こうして生まれたのがisai connectです。以降では、本プロダクトの開発に着手するまでに行なったセーフィーの中で抱えている課題、ターゲットと解決策の模索、そして、それを解決するisai connectの機能について、紹介します。
- 新卒研修の紹介とチーム開発前にやったこと
- アジャイルを実践してみる
- isai connectについて ←本記事
- isai connect開発のアウトプット_サーバーサイド (12/4 公開予定)
- isai connect開発のアウトプット_フロント (12/5 公開予定)
- isai connect開発のアウトプット_インフラ (12/6 公開予定)
- isai connect開発のアウトプット_デバイス (12/7 公開予定)
- 新卒研修の成果発表とその後 (12/8 公開予定)
ターゲットと課題と解決策
まず、会社における「不」を探るため、以下のプロセスを行いました。
- 自身の体験や感じたことをリストアップし、共感度の高いものを優先
- ユーザーインタビューを実施し、社員の生の声を収集
そこで浮かび上がったのが、セーフィーの福利厚生の1つである異才ランチの課題です。
異才ランチは、他部署の社員とのランチ代を月に2回支給される制度です。新たなアイデアの創出や他部署を巻き込むきっかけとなったり、相互理解に繋がったりといった目的があります。しかし、ユーザーインタビューを通して、以下のような意見がありました。
- 異才ランチを使えていますか?
- ついつい月滅になってしまって使えていない できれば知らない人と使いたいけれど誘えない
- 異才ランチでこうであったら良いなと思う点はありますか?
- 同じコミュニティ内(開発本部内で仲の良い人など)で固まってしまうことが多いので、他の人と行くきっかけが欲しい
このように、社員の中には、誰を選んだら良いかがわからない場合や、見知った仲の方ばかりと行く場合などがあることがわかりました。これは、本来の目的に沿った異才ランチの活用に障壁を感じている方がいるということもできます。
そこで、ターゲットと課題、解決策を以下のように定めました。
- ターゲット
- 異才ランチを使いたいが、誰を誘おうか迷っていたり、そこに障壁を感じている社員
- 課題
- 異才ランチを行う際、誰を誘うかやきっかけ作りが利用者にとって難しく感じられることがある
- 解決策
- 異才ランチを利用する社員をマッチングするシステムを構築し、異才ランチの実現をサポートする
開発を始める前のエピソード
ターゲット、課題と解決策が定まったところで、いざ設計や開発が始まると思いきや、ここで社会人ならではの経験をしました。それは、セーフィーのCTOである森本さんから承認を得るプロセスです。
本プロダクトの開発には、会社の予算が必要でした。そのため、必要なコスト(備品やインフラ料金)を見積もり、プロダクトの価値やメリットを説明する資料を作成しました。7人の想いを込めて、森本さんに直接交渉を行いました。最終的に、無事に賛同していただき、開発のための予算を獲得することができました。この機会を通じて、技術的な関心に留まらず、プロダクトが持つ価値が実際にどのような影響を与えるのかを深く考える貴重な学びを得ることができました。これらを踏まえてisai connectはとても思い入れの深いプロダクトになっています。
isai connectの機能紹介
異才ランチに誘う人を探す機能
課題に挙げた異才ランチに誘うキッカケ作りをより簡単に、より気軽にするために、isai connectでは、3つの方法で異才ランチに誘う機能があります。
3人まとめて
他部署の社員の方々を3人ランダムに選ぶことができます。ボタン1クリックで、気軽に誘うことを目的にこの機能を作りました。
1人ずつ
1人ずつランダムに選ぶことができます。ユーザーが希望する人数でランチに行けるように、段階的に招待する人数を増やせるような機能を作りました。
部署を選んで
部署を選んで、その中から1人ずつランダムに選ぶことができる機能です。興味がある、または、知りたい部署があるユーザーのためにこの機能を作りました。
SlackのグループDM自動作成機能
異才ランチに誘う人を探したのちに、招待メッセージをSlackで送ることができます。異才ランチを始める最初のSlackメッセージを自動化することで、より気軽に誘えるきっかけにしました。また、誘われた人も気軽にお誘いに応えられるようにしました。
誘う人のSlack画面誘った人が、誰に誘ったのかを改めて確認できると同時に、Notion自己紹介のリンクを載せました。ランチに行く前にどんな人なのかを手軽に確認できるようになっています。
誘われた人のSlack画面
誘われた人が、行きましょう😀、か、ごめんなさい💦ボタンを押すことで、誘った人にランチに行けるかどうかのメッセージが飛ぶようになっています。
異才ランチが成立した場合のSlack画面異才ランチが成立すると、自動でグループDMが作成され、参加者に成立したことをお知らせするメッセージが送られます。また、ランチが終了した後に「いってきた」ボタンを押すと、経費申請の手順と必要な情報がSlackでまとめて確認できるようになります。
異才ランチが不成立だった場合のSlack画面誘われた人全員が異才ランチに行くことができなかった場合に、誘った人にその旨を通知する機能です。
コネクト履歴機能
今まで一緒に異才ランチに行ったメンバーや、現在進行中の異才ランチのお誘い状況を一覧で確認できる機能です。これによって、24新卒メンバーの自身の体験にあった、どの方といつ異才ランチに行ったのかが一目瞭然になっています。
コネクト実績機能
異才ランチを利用した回数や、一緒に行ったメンバーの部署の種類の数に応じて、実績を付与する機能です。これは、異才ランチの利用をより楽しくしてもらえるように作りました。この実績は今後増やして行く予定です。
デバイス
Webアプリケーションだけでなく、専用デバイスも開発しました。このデバイスは、顔認証後にユーザーのSlackにレシート画像を直接送信する機能を備えています。これにより、異才ランチ後の経費申請で、スマホでレシートを撮影してPCに送る手間を省けます。ユーザーインタビューで挙がった「経費申請の手間を減らしたい」という要望に応える仕組みです。
さらに、デバイスの画面には、isai connectを通じて行われた異才ランチの月間利用数と累計利用数が表示されており、利用状況がリアルタイムで分かるようになっています。
isai connectを育てていく
様々なバックグラウンドを持った24新卒エンジニア7人が集まって、四苦八苦しながらこのisai connectを作りました。今後は、日々の業務と並行して、このプロダクトを運用するだけでなく、さらに成長させていきます。本記事は、プロダクトの説明に留まってしまいましたが、他の記事では、プロダクトを作る過程やチームの様子などを知ることができます。ぜひご覧ください。