Safie Engineers' Blog!

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開発本部(エンジニア向け)社内アイデアソン始めました

はじめまして! エンジニアリングオフィスの井上です。

本記事では、開発本部(エンジニア向け)の社内アイデアソンの企画運営に携わりましたので取り組みの様子や内容についてお伝えさせていただこうと思います!

突然ですが「どこでもドア」って売れると思いますか?

いきなりですが某猫型ロボットでおなじみの「どこでもドア」、もし製品化したら売れると思いますか?みんな欲しいから売れるに決まってるよね、と自分は考えていました。

では、「どこでもドア」の価値はどのようなものでしょうか?
下準備無しで任意の場所へ瞬時に往来できる、というのが「どこでもドア」の価値ですよね。この価値に釣り合う価格は、一体どうやって決めるのでしょうか?難しいですよね。

価格設定やルールを作るためには、主要なターゲットを明確に定義する必要があります。

仮に「どこでもドアが」販売されたとしたとしたら国際問題へと発展する可能性があります。価値の項でも記載しましたが、任意の場所へ瞬時に往来できる道具があったら使い方次第で国を跨ぐ大犯罪をリスク無しで実行できてしまいます。

上記を踏まえて考えてみると、使用に際して法整備も必要になるので顧客は一般の方や法人かもしれませんが、ステークホルダーとして政府や各国との調整が必要です。
また、利用規約に違反した人を取り締まる仕組みや機関も必要でしょう。
全世界で利用された場合のメンテナンスやケアはどうなるでしょうか。
etcetc…..

軽く考えただけでも課題が山積みです。
どこでもドアのように、凄まじく便利な物があったとしても実際に「売る」となると簡単ではない、売るのは難しいな・・・と自分は思いました。

日頃のエンジニア業務だとアイデアを出した後に深堀し続けて、どう売るか?顧客は?販売チャネルは?という事を考える機会はあまりありません。
そのための機会として、開発本部のエンジニアを対象にアイデアソンを開催しました。

そもそも「アイデアソン」ってなに

アイデアソンは「アイデア(idea)」と「マラソン(marathon)」をかけ合わせた造語で、みんなで集まり議論を行いながら様々なビジネスアイデアを出し合う、という取り組みです。

似たような言葉に「ハッカソン(hack + marathon)」があります。
ハッカソンは「開発」に重きを置くのに対して、アイデアソンは「アイデア」に重きを置いています。
そのため、ハッカソンに比べて専門知識が必要なく、誰でも参加しやすいというのがアイデアソンの大きな特徴になります。

開発本部でアイデアソンをする目的

セーフィーの開発本部は2024年4月現在、以下のように職能にて組織が分かれています。
※セーフィーの組織についてより詳しく知りたい方は、是非引用元のVPoEの仕事について - Safie Engineers' Blog! をご参照ください!

一般的には、組織というのは職能別に分かれているため、職能外の技能・知見は吸収し難いという課題があります。その課題を解決するためにも、一緒にプロダクトの将来を考えるアイデアソンをチーム横断で実施することにより、より人となりを知ったり、社内ネットワーキングの向上を一つの目的としました。
なので、参加者は応募形式とし、できるだけ同じ部署にならないようばらけたチーム構成にしています。

また、アイデアがあってもそれをサービス化するのは難しいため、アイデアをサービス化するためにファクトとして何が必要か、という事を体系立てて学ぶ事ができる機会を提供することを目指しました。

アイデアソンのテーマ

Safieの映像プラットフォームを活かし、新しいビジネスアイディアを創出しよう!
というものです。
参加者の関心がある課題の解決のために、セーフィー株式会社がどのようにアプローチできるか、という事を主軸に置いて、今回のテーマを設定しました。

また、セーフィーが展開している「映像プラットフォーム」を利用することで、何が出来るのか・実現できるのかということをアイデアソンを通して再発見してもらう事も本テーマを設定した理由の1つです。

アイデアソンの日程

今回の社内アイデアソンは一週間の期間で開催しました。
初日(Day1)はキックオフ、最終日(Day2)に発表日を設定し、それ以外の期間中はチームごとに集まって相談・ブレストして資料作成を進める方針にしました。

Day1で何をしたか

まず、Day1にて各チームでアイデア出しをしてもらい、これぞ!というアイデアをチームの発表内容に選定してもらいます。

じゃあ各々始めてください!といって放り出す事はせず、アイデアを出す際の考え方や、アイデアをブラッシュアップするための手法・ツールについての座学を準備しました。
本アイデアソンでは、LeanCanvasというビジネスフレームワークも用いてアイデアの深堀や構造化を行いました。

各チームでアイデアの相談をしている風景

使用したビジネスフレームワーク

Lean Canvasとは、新しいビジネスモデルの開発を生産効率性の向上と問題の顕在化によるムダの徹底的排除というアプローチで目指すマネジメント論を指します。

LeanCanvasツール

このツール上の各項目を埋めていく事でアイデアを短時間でシンプルに可視化・検証できるため、効率的なブラッシュアップが可能で認識共有が容易といった利点があります。

上記のフレームワークを利用しつつ、実際にチーム内で現実問題として困っていること、改善されたら便利になることを挙げてもらい、セーフィー株式会社の得意分野である「映像」を用いて解決に持っていくことを模索しました。

実際にアイデアを出し合い、各チームで相談している際の風景

各チームメンバーから秀逸なアイデアが生まれ、選定に苦労していました

Day1終了後からDay2までの一週間

Day1で各チームのアイデアが確定したので、Day2までの期間でプレゼン資料の作成に取り組みました。
この期間中Day1で実施した講義内容も踏まえ、各チームメンバーが役割分担を行い、競合調査・市場調査・実現性を高めるための課題の洗い出し等を実施しました。

Day2で何をしたか

Day2では、各チームで作り上げたアイデアの発表を行いました。

発表の場では、実際にセーフィーの役員・部長陣がビジネスからの観点やプロダクトとしての実現性等を加味して審査頂きました。

部室長の前で練りに練ったアイデアを発表している様子です

Day2結果発表

栄えある第一回社内アイデアソン優勝チームは、チームAでした!

アイデアの内容については細かな内容を公表することはできませんが、優勝の決め手として、「未来の意思決定に大きく作用することができる」という所に審査員が未来と発展性を感じたからでした。

アイデアソン終了後の集合写真。無事成功して安堵しました

アイデアソンを実施した感想

今回の社内アイデアソンを振り返ってみると、開発本部でアイデアソンを開催する目的である

  • アイデアをサービス化するために体系立てた学びの機会を提供する
  • チーム横断的な社内ネットワーキングの向上

この2つについて、間違いなく達成できたと感じています。

・アイデアをサービス化するために体系立てた学びの機会を提供する
アイデアソンを行うのは初めてだったので、業務時間内でアイデアやアウトプットができるか、といった不安がありました。
実施した結果、参加者全員が楽しみながらアイデア出しや資料作成をされており、全体を通して良いアイデアソンになったと思います。

チームで選定したアイデアは勿論、個々人のアイデアについても、これがあったら世の中もっと便利に・安全になる!実現したい!という熱量が感じられる物でした。
個々人の中で貯めこんでいたアイデア・思い・仕組みを具現化できるのはアイデアソンならではだと思います。
運営側ではありますが、自分も「こういう考え方があるのか」「人の目を釘付けにするプレゼン資料はこう作るのか」といった学びを得る事ができました。

・ チーム横断的な社内ネットワーキングの向上
他部署の方々と気軽に相談・会話ができる方が増え、社内交流に寄与できたと実感できました。
既に関係値があるメンバーの新しい一面を見ることができるので、社内イベントとして実施するのはかなり有効だと感じました。

懇親会では「あのアイデア良かったね!」という言葉もあれば、「あのアイデアに既存のプロダクトと合体させたらもっと魅力的になるんじゃないか」といったフィードバックもあり、盛り上がりました。
エンジニア同士が交流を深め切磋琢磨できる環境を提供でき、実りのある経験を得られたと執筆しながら感じています。

参加者からの感想

参加者の皆さんに記入いただいたアンケートの感想を公開します。

社内アイデアソンに参加した感想を教えてください

  • アイデア出しから、ターゲット選定、実現性判断、プレゼン資料作成まで一連の流れを経験できて学びになった。
  • 他のグループの発表を聞いて、この部分もう少し深堀できたななど、振り返れるところが大きかった。
  • 普段とは違った頭の使い方ができて楽しかったです。マネーの虎みたいでした。
  • 自分がこういう製品が欲しいなと思ったものを他の人の意見をもらいながら、あーでもないこーでもないとブラッシュアップして、最終的にプレゼン出来るところまで持っていけたのがとても良かった。
  • 普段使わない頭の使い方をすることができた。リーンキャンパスなどのフレームワークは実際に使ってみないと理解できないので良いきっかけだったと思う。
  • 全体的に面白かったです。参加した人は、「こういうサービス作りたい、必要だ!」と本気で思って参加されているように思ったので、出た案が企画に回されて、具体的なサービスとして実現される可能性がもっと感じられれば良かったと思います。
  • アイデアソンを通して、他の人のアイデア・資料の作り方の考え方を実際に見て体感できたのはプラスだった。
  • 普段関係値が無い人と一緒に作業を行う事で、コミュニケーションを取れる機会になったのがよかった。

最後に

本記事では、社内アイデアソンについてご紹介させていただきました。

セーフィーではエンジニアを積極的に募集しています。どのような職種があるのか気になる方はこちらをご覧ください!
https://safie.co.jp/teams/engineering/
カジュアル面談から受け付けておりますので、気軽に応募いただければと思います!
皆様のご応募、心よりお待ちしております!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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