この記事はSafie Engineers' Blog! Advent Calendar 20日目の記事です
自己紹介と本日のテーマ
はじめまして、セーフィー株式会社でSafieの映像サービスを支えるSaaSプラットフォーム プロダクト群のPdMをマネジメントしているマネージャーの光田です。
本日はPdM組織のマネジメントについて、発生した課題と解決のために取り組んでみた施策についてお話しさせていただきます。
前提
PdMの業務は会社によって大きく変わりますが、SafieのPdMの業務分掌は以下となります。
- 市場調査、企画提案、収益試算
- 要求定義、要件定義
- KPI設計、プロダクト改善
主にWhy/Whatの整理と関係各部署との調整がPdMの仕事、How/Whenの整理と実現がPMの仕事となります。ほとんどのプロダクトでPMMロールをおいていないので、PMMの仕事もPdMの役割に入ってきます。
また、私がマネジメントしている組織はPdMのみ6名で、 映像を閲覧するSafie Viewer カメラの権限などを統合管理するSafie Manager の2つのユーザー向けプロダクトと、これらの情報を制御するプラットフォームシステム(録画日数の制御や、カメラの稼働状況監視、録画プランやオプションなどの管理)のプロダクトマネジメントを実施しています。
発生した問題
PdMのみの組織をマネジメントするようになって3ヶ月程度が経過したところ、1on1などを通じていくつかの課題がメンバーから共有されるようになりました。
PdMのカバー範囲が広すぎる
Safieは一般的なSaaSサービスと異なり、カメラやルータなどのハードウェアも扱っています。PdMはビジネス、ハードウェア、ソフトウェア、在庫・物流オペレーションも把握した上でプロダクト仕様について意思決定しなければならず、PdMとして活躍できるようになるまでの学習コストがとても高い状態でした。個人事業主の集まりのようになってしまう
PdMは各々が担当しているプロダクトの成果を最大にするために、プロダクトチームのマネジメントに注力します。するとPdM同士がコミュニケーションをとる機会が減ってしまい、組織としての連帯感が生まれない状況が発生しておりました。PdM自身が休めない
プロダクトに対する意思決定が迅速にできるよう1プロダクト1PdM体制にしていました。体調不良などで予定外の長期休暇を取るとプロダクト進捗が遅れてしまうため、多少無理をしてでも業務を実施せざるを得ないケースがありました。また、PdMの退職でノウハウが引き継がれず、過去の経緯がわからず右往左往するケースがありました。
PdM自身で全て抱えて解決しなければならず、孤独を抱えて業務をこなしていることが明らかとなり、対策を講じることにしました。
どうやって解決したか
さまざまな手段をメンバーとともに検討し試してみましたが、最終的に有効な解決策は『全てのプロダクトにおいてPdM2名体制でプロダクトマネジメントを行う』ということでした。
PdMは幅広い知識や経験が必要になりますが、それぞれの得意分野があることが多いです。
営業職や事業開発職からPdMになったメンバーはビジネスが、ソフトウェアエンジニアやPMであればソフトウェア開発にキャリアの軸を持ってPdMになっています。 SafieのPdMもそれぞれの得意分野があり、逆にそれ以外の部分については入社後にキャッチアップが必要でした。
PdM2名体制を標準にすることで、ビジネス / ハードウェア / ソフトウェア / オペレーションについて得意分野が異なるメンバを組み合わせてアサインし、相互に教え合う体制を作ることができ、全てに対して知見がなくともPdMとしてプロダクトマネジメントに取り組むことができるようになりました。
また、2名でプロダクトを見ることでお互いの連帯感が高まり、PdMが休めない状況も解決しました。とても単純なこの施策ですが、1名体制だった時よりも安定感が増しプロダクト改善も以前より進むようになりました。
まとめ
現在は上記の施策に加え、組織の連帯感を高めPdMとしての成長を加速する目的で、週次でPdMに関するオンライン講座を受講し、学習内容をサマリーして輪番で発表する会を運営しています。 講座の内容に関連する悩みをメンバーに共有したり、自分だったらこうする、などのノウハウを共有することで、お互いを高めあういいサイクルが出来上がっています。
これからも色々な施策を試しながら、チームの成長に繋げていけたらと考えています。 もし同じ悩みをお持ちのPdM組織のマネージャーがいらっしゃいましたら、参考にしていただけると嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。